＜2022年度＞
演習（ゼミ）：定員12名・木曜4限/5限（2011年4月～）
テーマ： ヒトの心理と企業行動（経済学・心理学と会計学）¶ ヒトの信念（想い）や行動の裏にある目的や意図、動機に関し、経済学的・心理的に考察します。
¶ 教員の関心は、企業情報（特に会計）の作成や開示（ディスクロージャの問題にありますが、
演習（ゼミ）では、メンバーの興味・関心に配慮しつつ、幅広い内容を扱っています。
☆ インスタグラム： 上枝正幸ゼミナール(@ueeda.zemi_agu) • Instagram写真と動画 …活動や募集など
【2022年度の演習（ゼミ）：終了しました（2023/01/19）！】
¶ 1月24日（火）：今（2022）年度（第10期生）の卒業論文集の作成に着手しました。まずは、以前のものを
見返しつつ編集していきます。
1月26日（木）：初稿（PDF版）が完成しました！ 最終チェックしてから、印刷・製本に回すことにします。
1月28日（土）：両面印刷して確かめるなど、最終チェックをしました。やはり間違いがあったため修正し、
これをもって最終版が完成しました。来週（30日‐）中の早い時期に購買会にもっていき、
製本をお願いしてくることにします。
2月 1日（水） ：購買会に製本をお願いしてきました。2月10日前後には仕上がるようです。
２月 7日（火） ：昨（6）日（月）に購買会から納品されたとの連絡をいただき、取りに行ってきました。
写真（上）の左側が完成してきた製本版の卒業論文集です。卒業生（４年生）には卒業式の日に、
第11期生（３年生）には来（2023）年度の演習（ゼミ）時にお渡しすることになります。
これに伴う予算申請も終了し、今（2022）年度の演習（ゼミ）も終わったなあと感じています。
【2023年度に向け、第12期生（12名）募集：終了しました！】
¶ 9月29日（木）にオープンゼミを実施します。詳細は、上の「インスタグラム」を参照してください。
☞ これまでは単に普段の活動を見ていただくものでしたが、今回は４限・５限（両方とも同じプログラム）に
それぞれ１度づつ、説明会に加え、普段のゼミの雰囲気を実際に感じていただけるプログラムを皆で話し合
って実施することになりました！ なお、実際のオープンゼミの模様は、以下の「活動記録」に書く予定です。
☞ オープンゼミには、47名ものかたにお越しいただけました。ありがとうございました！（2022/09/29）
☞ 募集活動はひとまず終了。あとは、10月4日・5日（火・水）の第１次エントリーを待つばかりです。
¶ 10月20日（木）・６限（18：30ー）には、第１次応募者の面接をする予定です（応募者がいれば…ですが）。
☞ 31名の応募がありました！ 過去最高（2014年の40人）に迫る勢いであり、昨年の5名から数百％の増加
です。関心を持っていただいたことに素直に感謝すると同時に、来週の木曜の選考をきっちりやらねばと
身が引き締まる思いです。（2022/10/10）
¶ 応募者に書いていただいたA4で31枚の「選考レポート」を第11期生全員で読みました。（2022/10/13）
¶ ６限、予定（19時40分には終了）よりは時間がかかりましたが無事終了。12名の現２年生のかたに、来年度
から来ていただくことになりました。ありがとうございました！ 選考の詳細は以下参照（2022/10/20）
☆ 2022年度：４年生（第10期生・10名）・3年生（第11期生・11名）
演習（ゼミ）はディスカッション形式を採っています。手順は以下のようなものです。
- 事前にテキスト（書籍や雑誌記事）を読み、まとめをしてから、感想や疑問点、他のメンバーに聞いて
みたいことをメモして参加します。 - メンバーを３班にランダムに分け、3・4人の小グループで議論します（写真：左端と左から2番目）。
- 司会と書記（黒板係）を決め、全員で議論します（左から3番目の写真）。
- 30分ほどあと、黒板はその回の議論の内容でいっぱいになります（右端の写真）。
【 2022年度（後期）の活動記録（木曜４限・５限，17606教室）】
☆ 後期のゼミの内容の紹介のため、新たに見出しを用意しました（2022/09/22）。
☆ 昨（2021）年度に引き続き、大学案内のパンフレットに掲載されることになりました。
撮影は11月になるでしょうが、本学の魅力を伝えられるように頑張りたいところです（2022/10/05）。
第①回—オリエンテーション（2022年9月22日）
学期の初回の常で、その初回は学期全体の日程や内容を伝えることになります。とくに今学期は、
さまざまな「小」イベントもあるため、今日（9/22）から1月の最終回までの流れを確認しました。
それらは、写真（上）のようにまとめられ、第12期生のゼミ募集（オープンゼミ・面接）とか、卒
論発表会とか、４年生とのお別れ会とか、また工場・社会見学のこととか、いろいろでした。また、
メインとなるゼミの議論の文献の選定も大きなテーマであり、皆さんの意見を伺い、今年度も、何
か体系的な学習ができるものを昨年度と同様に読むことにしました。さらに、共通のテーマで取り
組むグループ研究のテーマも皆で議論して考え、ひとまずざっくり「少子高齢化」としました。
その後、次週（9/29）に迫ったオープンゼミのスケジュールを決めました。たくさんのかたにお
いでいただければよいなあと考えます。
後半は、４年生の卒論指導。テーマが決まり、文献を読み始めました。あるいは、読んだ文献を
どのようにまとめるかなど、出席者のゼミ生からから個別にお話を伺いました。
別件ですが、４年生の就職活動が全員無事に終わっていて本当に良かったと思いました！
第②回—オープンゼミ（2022年9月29日）
今日は、本ゼミ初のイベント型オープンゼミを実施しました。これまでは、オープンゼミを実施し
たとしても、現ゼミ生の活動を観ていただくだけでした。第11期生の協力のおかげで、今回は、来て
くださったかたに参加してもらえるオープンゼミができました（感謝！）。
15時20分からということで、15時5分の４限の開始とともに準備開始。すでに大勢の２年生のかた
が17号館6階の廊下に集まっており、皆で焦りました。少し前には教室に入っていただき、時間通りに
開始できました。ゼミ長のKくんの説明は素晴らしく、自分の演習（ゼミ）が実態の倍くらいに良いも
ののように感じられました（有難い！）。わたしも少し話をさせていただき、その後は、３年前期にや
っている経済実験（ゲーム）を体験していただきました。時間の都合もあり、ディスカッションの体験
は見送りましたが、残りの時間は座談会。疑問点や他のゼミとの違いなど説明では抜けていた部分につ
き、第11期生との懇談がなされていました。前半は、16時20分頃に終了。後半は、17時開始。こちら
はさらに多くの2年生のかたに来ていただき、前半と同様に盛り上がりのなか、18時10分頃に終了。
名簿には、47名分のお名前があり、約50人に来ていただいたことがわかりました（感謝！）。
疲れましたが、やってよかったオープンゼミでした。最後にまた、現ゼミ生（第11期生）には感謝
の言葉しかありません。教員のサバティカル（特別研究期間）で募集を１度停止してから、減少した
第１次応募者数。昨年度の「5」名を上回ると良いなあと、皆さんの頑張りを見つつ思いました。来週
の火・水（10/4と10/5）が募集期間ですが、どうなることでしょうか。もっとも、応募者が少なくて
も全部教員のわたしのせいですし、応募者が多いのが良いゼミということは「全く」ありません。
（いかなるゼミも、固有の目的をもち、経験と知識に裏打ちされた工夫があるという意味において、
良いゼミであると考えています。）
第③回—通常ゼミ❶（2022年10月13日）
学期「初」の通常ゼミ。とはいえ、カメラを研究室に忘れて来てしまったため、残念ながら写真は
掲載できません。最初に、前回（10月６日）の休講のお詫びをし、それから来週のゼミ選考のことに
ついて話をしました。31名の応募者を90分以内、できれば75分程度で面接したいということであり、
どのようにするのか、全員でその困難さを話し合ったところです。
とはいえ、選考方法は自分たちで考えるのがわれわれのゼミの特徴であることから、来週はアイデ
アを出し合うことになります。さらに、昨年度と同様に、今年度も大学案内パンフにわれわれの演習
（ゼミ）が取り上げられることになるようだということを伝え、協力を呼びかけました。こちらは、
11月中になろうかと思いますが、教員としては、どのように見せるか案を練ることにします。
続いて、久々のディスカッション。今日からしばらくは、筒井ほか（2017）『行動経済学入門』
のいくつかの章を取り上げ、体系的な理解に努めることになります。今日は、第２章の「ヒューリス
ティクス（heuristics）」（認知的近道、発見的な問題解決法，016頁）。最初の二十数分の小グル
ープ（3人ないし4人）の議論に続き、ゼミ長のKさんを司会—くじで決定—として全員（10人）での
議論が始まりました。内容のまとめに続き、ヒューリスティクスとは本当に悪いことなのか、政治家
やマーケティング担当者によるその利用（≒悪用）、だまされやすい人の特徴とは、さらに社会的
な損失など、さまざまな話題について活発な議論がなされていました。教員としては、素晴らしい！
と感じつつ眺めておりました。新しい研究の「種」になりそうな話でいっぱいだったためです。
後半（17時以降）は、来週の第12期生の選考に備え、提出してもらったレポートを皆で読みま
した。それぞれ、人となりがわかるようなものを書いていただいており、数が相当量あることから、
「簡単に」を合言葉にしたものの、1時間近くはかかる作業となりました。
さらに、４年生の卒論指導も本格的に始まり、それぞれどんな文献を読んで、研究のとっかかり
とするかということを中心に個別にお話ししました。PC（Word™）でメモもとっておいたので、
気が付いたことがあれば、各人に連絡をとることになるでしょう。Ｏさんのペットの心理学とか、
これまでにない機軸であり、どのようなものとなるか楽しみです。
第④回—第12期生の選考日（2022年10月20日，選考は６限，１７３０７教室）
参考テキスト： 服部泰宏（2016），『採用学』・第４章「優秀なのは誰だ？」，新潮選書。
今日は、６限（18:30‐20:00）に演習（ゼミ）の来年度の第12期生の選考を実施する日です。
17時過ぎには選考方法を決める必要があり、気持ち慌ただしく、３限を開始。まずは、上記の
参考テキストをもとに「選考」について議論します。上の写真（左）は、全体のディスカッション
のものです。必要な能力は何か、変わる能力・変わらない能力とは何か、ゼミではどのような能力
開発の機会はあるのかまたはないのか、採用担当が陥りやすいバイアスなどにつき、演習（ゼミ）
の選考を主として念頭に置きつつも、３年生（第11期生）自らの就職活動も視野に入れた活発な
議論が展開されました。
その後、16時過ぎからは、６限の選考をどのようにするかについて、こちらも激論。それぞれ
小グループ（３つ）の案はどれも魅力的でしたが、実現可能性を考えつつ一つに絞ることが求め
られました。なお、教員は、過去の選考方式について情報提供しました。1時間半近くがたち、
ようやく選考方式が決定（写真上の左側）。慌ただしく各人の準備に入りました。
５限終了（18:20）から６限開始まで間がないことから、急いで「17307」教室の準備をし、
予定よりも少し遅れて面接はスタート。こちらも、やや時間がオーバーして、20時過ぎに漸く
全員（31名）の面接が終了。途中、教員が評価の集計をしていた資料を見つつ、やはりここでも
様々な問題が出現するなか、21時前になりやっと「12名」の合格者を決定、解散となりました。
誰もが疲れたと口にするような激務でしたが、11期生（と４年生＝10期生）の皆さんにまた
感謝する一日でした。いつもありがとう！ もちろん、応募いただいたかたにも最大限の感謝の
念を送ります。少人数の良さを出すため、仕方なくの選考です。どなたの個性も、本ゼミが求め
る光を放っていたと思います。写真下の左側は面接中の写真（手前の机くらいにピントを置き、
背景はぼかしてあります）。同・右側は、とある４年生（Mさん）の選考シート。全員が素晴ら
しく、満点評価以外ない―「イイね！」と「♡」―という姿勢にちょっと感動しました。
第⑤回—通常ゼミ➋（2022年10月27日）： 第３章「時間選好」
今日は、『行動経済学入門』（東洋経済新報社）の第３章を扱う通常ゼミの➋回目。久しぶり
の通常ゼミであることから、先週の忙しない感じはなく、ややゆったりとした雰囲気でした。
まずは、小グループでのディスカッション。25分間ほど、様々な議論が交わされていたよう
です（写真左端）。続いて、司会は初めてというUさんが仕切る全体のディスカッション。普
通に盛り上がり、紹介されている研究の咀嚼にとどまらない「次」の研究課題を示唆するもの
でした（写真中左）。時間選好が世代間、家族間、親子間などでどのように共通し、あるいは
相違するのか、個々の知識や経験に基づく仮説の提示がなされました。４限が終わるころには
黒板はいっぱいになりました（写真中右）。
後半は、グループ研究の開始。スマホのアプリ（？）でチーム分けをし、大テーマである
「少子高齢化」からどのように自分たちなりの小テーマと課題に落とし込むかが熱心に議論
されていました。１２月までかけて行われる研究の報告（書）が楽しみです。
さて、上の右端の写真は、Kくんのお誕生日であったことから、演習（ゼミ）生が用意した
誕生日ケーキの贈呈の模様。雰囲気の良さがここにも感じられました。
４年生の卒論指導も、個別になされ、徐々に仕上がってきているのを感じました。
次週（11/3）は祝日のため休校。よって次回の演習（ゼミ）は、11月10日となります。
第⑥回—通常ゼミ❸（2022年11月10日）： 第４章「リスク選好とプロスペクト理論」
通常ゼミの❸回目。今回は、リスク選好とプロスペクト理論の章を議論。最初は、経済学
的な考え方とそれとの矛盾例（パラドックス）がたくさん出てくる文章に、ゼミ生がやや引
き気味でした。しかしながら、第11期生の強みを発揮し、さまざまな分野への応用なども
考えられた良い全体の議論となりました。プロスペクト理論がいまのところは完璧な理論た
りえないという記述も、例年は無視されがちなのですが、今年度はきっちり拾えていました。
写真（上）は、左側の二つが個別の議論の模様。中央右が全体ディスカッションが始まっ
たさい、そして左端が全体ディスカッションが終わったさいの黒板です。
演習（ゼミ）後半は、グループ研究の２回目。教員がそれぞれの班をまわり、前回はどの
ような話し合いがなされたかを確認しました。少子高齢化というテーマ、かつ大学生世代に
とって関心の持てるものということで、重複した議論もありそうだったため、次回（11/17）
のこのコーナーの最初には、全体での話し合いの時間も設けることになりました。
４年生の卒業論文も徐々に進展してきており、それぞれと個別にお話ししながら、これま
での展開を確認し、今後の展開と日程について打ち合わせました。
第⑦回—通常ゼミ❹（2022年11月17日）：『ナラティブ経済学』
今日は、世が世なら「工場見学・社会科見学」などを予定していましたが、コロナ…のために
そういった事象が変容しており、やむなく通常ゼミに。今回のみ、特別に『ナラティブ経済学』
（ロバート・J・シラー）の１章（オートメーションとAIと職の章）を配布し、議論しました。
まずは、小グループ（写真上左）、続いて全体（写真上中）での議論。表のテーマは、工業化
以来繰り返し流行する「オートメーションやAIにより人間の職が失われる」というナラティブ
に関するものでした。こちらも、その妥当性や乗り越え方を軸として、さまざまに議論がなさ
れました。教員としては、裏（あるいはこちらが主）テーマである、ナラティブが現状や将来
を描いている、あるいは何らかの意図をもって描こうとしているという著者の主張でした。こ
こには再録しませんが、教員の最後の訴えはこころに留め置いていただいたでしょうか。
後半は、昨年度に引き続き、大学のパンフレットの経営学科のページの扉写真の撮影が入り、
たまたま―広報のかたが選択されたため―ですが、ゼミ長のKさん、副ゼミ長のHさん、さらに
Kさんの３人と一緒に収まりました（撮影の模様は、写真下）。
今年度の分はどのようになるのか、出来上がりが楽しみなところです。
その後は、グループ研究（３年生）の進捗状況を全体で確認し、４年生の卒業論文の個別の
指導ということで、気が付くと18時15分になっていました。
第⑧回—通常ゼミ❹（2022年11月24日）：第５章『社会的選好』
今日は、テキストの第６章の議論。テーマは、社会的選好です。利他性、互酬性、不平等回
避などにつき、過去に行われた実験をもとに、ヒトの本性を明らかにしていきます。個別の議
論（写真上の左）では、女性のグループ二つと、男性のグループ一つに分かれた―毎回ランダ
ムにグループ分けをしているため、単なる偶然です―ことから、全体の議論（写真上の中）で
は、他の性であればどのように考えるのだろうという疑問もぶつけられ、司会となったＴさん
（🚹）のするどいツッコミにより笑いが起きることもありました。最後には、関係性の強い
集団となった場合の状況など、発展的な考察もなされました。
今回も、最終的には、４限の時間を超過しつつ写真上の右のような黒板となりました。
休憩の後は、グループ研究です。わたし（教員）は、とあるグループから子どもを育てるの
にかかるお金のことにつき、一つのサンプルとしての話（インタビュー）を求められました。
また、５限には、４年生の卒業論文の個別指導も行われ、各人の進捗を確かめることができ
ました。
第⑨回—通常ゼミ❺（2022年12月1日）：第６章『お金に関する経済心理』
寒くなって来て体調不良等の影響で２名が休み８名での演習。小グループでの議論は２班（
４名×２）となりました（写真左）。「お金に関する経済心理」ということで、機会費用や、
ハウスマネー効果などに関して、それぞれの経験や考え方をもとに熱心に議論がなされていま
した。その後、全体での議論（写真中）。内容のまとめをしたあと、今回もさまざまな議論が
なされました。男女差（があるのか）はともかく、ハウスマネー効果の持続時間など、すでに
研究がなされているとすれば結果を知りたいと考えるようなテーマも出ました。教員としては、
歳をとったなあと感じる事例―いつしか数万円もらっても「ものすごく」嬉しいわけではなく
なっていることに気付きました―もありました。４限のチャイムが鳴っても議論は続き、５限
の始まり（16時50分）を待って今回の議論を終わりとしました。
後半は、グループ研究。４年生の卒論指導では、アンケート調査が終わったTさんと結果に
ついて議論したり、原稿を出してもらったMさんとはグラフの描き方を考えたりしながら、気
付くと５限もあと10分というところ（18時10分）まで来ていました。今回から師走です。
第⑩回—通常ゼミ➏（2022年12月8日）：第8章『幸福の経済学』
４限と５限の間に、Hさんがぼそっと「もうディスカッション終わりなんですか」と言う。
確かに、早いもので通常のゼミも残り僅か。2022年度の演習（ゼミ）も終わろうとしている。
そのような感慨ももちつつ、今回は「幸福の経済学」を読む。所得が増えても、一定値を超え
ると必ずしもその後は主観的な幸福感が増すとはいえないという良く知られた研究結果をまさ
にそうかもしれないとかみしめる。その後は、各人にとっての幸福とか、回帰分析により現在
までに分かっている研究の知見―男女差、結婚、出産、学歴、職の有無―などにつき、各班の
議論（写真左）が全体の議論（写真中，司会＝Kさん、書記＝Fさん）にかけられ、今日も４限
を大幅にオーバーして続いたあとは、写真右のような黒板が残っていました。
４年生の卒業論文の執筆もいよいよ大詰めとなっており、再来週（12/22）の発表なども考
えた質問が飛び交いました。
第⑪回—通常ゼミ➐（2022年12月15日）：『恋愛の科学』（その➋＝第6章）
長く続いてきた今（2022）年度のディスカッションも最終回。何か楽しめるテキストをとい
う要望に応え、前期に心理統計を紹介する意味で扱った上記の書籍から、第６章の「愛が壊れて
いく過程の心理学」を読みました。今回も、小グループ（写真左端）、全体（写真中左）と、
意外にも初の司会だというHさんの小気味よい仕切りによって活発な議論が展開しました。
正解があるわけではないですし、書籍内で紹介されている研究にしても、時代や地域、あるい
はアンケート回答者（層）によって相当に結果が異なってきそうなことが容易にわかりました。
とはいえ、それなりに楽しそうに議論が進展しているのを見ながら、教員としては、４月の最初
と比べた場合の演習（ゼミ）生の成長を感じておりました。
４限のあとは、ゼミ長のKさんが音頭を取って、クリスマス前らしい「プレゼント交換」のイ
ベントがなされていました。教員はまったく知らされておりませんでしたが、粋な図らいだと
大いに感心しました。
５限は、３年生はグループ研究の最終回。来（2023）年の初回（1/12）には、簡単な発表会
があります。こちらも楽しみです。４年生は、来週（12/22）の発表会を直前にしての卒業論文
の指導。多くの４年生を相手に個別指導をし、心地よい疲れを感じながら帰途につきました。
第⑫回—卒業論文発表会（2022年12月22日）：恒例の４年生の卒論発表会
今年もこの時期になりました。すなわち、年内最後の演習（ゼミ）は、４年生による卒業論文
の発表会でした。最初期（2012年頃）は、やっていなかったような気もするのですが、ここ数
年はずっと実施してきています。今年も、４年生・10名が各10分程度の約束で発表を行い、た
だし時間の都合もありました―１人15分かかると、なんやかんやで３時間（４限・５限）で終
了しない可能性があります―から、教員のみ短いコメントを挟むことにしました。
単なるセレモニーではありますが、４年生は全員が緊張感をもってバラエティに富むテーマ
に関して発表してくれました。わたしのコメントもそうですが、最後に３年生のゼミ長である
Kさんが言ってくれたことなど、苦労された４年生にはありがたいものであったのではないで
しょうか。卒業論文自体の提出は、このあと翌（2023）年1月のことになりますが、このまま
完成稿にもっていってくれると期待しています。
これにて年内の演習（ゼミ）はすべて終了。年度内でも、残るは２回のみとなりました。
第⑬回—通常ゼミ❽（2023年1月12日）：グループ研究発表・来週と来年度のこと
今（2022）年度の通常ゼミも、今回が最後。教員も、恐らく一部の演習（ゼミ）生も感慨深い
思いを抱きつつ臨みました。前半（４限）は、グループ研究の発表。15時半まで各グループで最
後の打ち合わせ（写真上の右端）をし、その後、グループ毎に昨年末にかけての数回に亘って研
究してきたことを発表しました（右端以外の写真）。今回のグループ研究は、課題研究というこ
とであり、また大枠としての課題は「少子高齢化」でした。他のグループに対する演習（ゼミ）
生からの感想や意見、質問は多くはなかったのですが、わたし（教員）としては、（１）どこ
に問題があるのかをきっちりと調べたうえで、問題に対する解決方を（２）他国やすでにある取
組みなどを参照して探っていたことに感銘を受けました。反面、極論ともいえる議論があっても
面白かったなあと感じはするのですが、真面目さや真摯さが伝わってきました。やや悲観的なト
ーンで終わってしまったとはいえ、現状と自らの身の振り方は学習できたようです。
休憩後、５限は、来（2023）年度の日程や卒業論文のことを３年生にお話ししたり、また来
週（1/19）に実施予定の４年生（第10期生）のお別れ会の企画を考えたりしました。そうこう
するうち、あっというまに18時15分が来て、少し早めに終わるという予想を超えた通常ゼミの
最終回となりました。来週の今（2022）年度最後の演習（ゼミ）も楽しみです。教員として、
準備を仰せつかったところはきちんとこなしたいと感がています。
第⑭回—年度最終ゼミ（2023年1月19日）：4年生のお別れ会
年度最終の演習（ゼミ）は、昨（2021）年度に引き続き、４年生のお別れ会。コロナ…前は、
近隣の飲食店での懇親会というのが恒例でした。しかし、現在はまだ、かような会合が許可され
ないため、昨年同様の教室内でお楽しみ会をしました。とはいえ、先週（1/12）分の記録にて
触れたように、３年生が一生懸命に案を練ってくれたおかげで、それなりに楽しめるようなもの
となりました。まずは、20名弱のゼミ生を学年関係なくチーム分け（４グループ）。顔合わせ
や作戦会議（写真上の左端）をしたあと、① ババ抜き対決（２戦）、② イントロドン（正解で
20点とし、100点になるチームが出たら終了，写真上中左＝途中からO先輩が登場し、選曲係と
なる）。休憩後、今年は昨年のWiiから進化し、③ ・④Switch対決（合計４戦，写真上中右）。
最後に、⑤上枝クイズ。やめようとという教員の訴えをよそに、是非にということから、超個
人的かつどちらでもよいようなクイズが４問。これらの結果を総合し、最後はビンゴ大会（写真
上右端）。２人に上枝から簡単な景品が出ました。その後、写真撮影をし、上枝、３年生のゼミ
長のKさん、４年生の副ゼミ長（ゼミ長は体調不良でお休みだったため）のMさんから一言づつ
あり終了。名残惜しいですが、教員がいると解散できないため、チャイムが鳴るほんの２，３分
前に講義室を最初に出てきました。
来年度はどうなるでしょうか。いまから楽しみです。
【 2022年度の合同ゼミの記録（2022年8月2日，17713教室）】
☆ 同志社大学の田口聡志先生とお話しし、４年ぶりに合同ゼミを復活させることになりました。
第11期生と話し合いながら、開催・研究発表の準備をしていくのが楽しみです（2022/03/15）！
オンラインにより、「8月2日（火）13：00－16：00」実施で決定しました（2022/06/23）。
各大学３つの研究発表、および研究室（ゼミ）紹介が予定されています（於１７７１３）。
☆ オンライン（Zoom）での合同ゼミを実施しました（2022/08/02，13：00－16：35）！
＜スケジュール＞1. 開会の挨拶，アイスブレイク（笑顔の時間），双方のゼミ紹介
2. 同志社（A）班、青学１班、同志社（B）班 休憩
青学２班、同志社（C）班、青学３班 の順で発表（15分・10分質疑応答）
3. 振り返り ～ 同志社大学のみなさんとお別れ
4. ゼミ内での感想会 ～ 解散
上の２枚の写真は、最初のアイスブレイクの模様。小グループに分かれて交流中です。
上（左）は発表中の写真（15:19）。上（右）は、そろそろ終了という頃（16：30）の写真です。
某ゼミ生の感想にもあった通り、オンラインでの合同ゼミというとポジティブなイメージが湧かず、
モチベーションを保つのが大変であったかと思います。わたしも、相手方にきちんと声や話が伝わって
いるのかどうか確信がもてず、話しにくかったところはあります。しかしながら、そんななかでも、わ
れら11期生は「見事な」研究発表をしてくれました。皆を最大限に褒めたたえたいと考えています。
来年度以降、対面で実施することが叶ったら、それは非常に嬉しいことですが、現下の制約のあるな
かでの今回の成果をまずは大いに喜びたいです。（2022/08/03 上枝記）以下は合同ゼミの歴史。
☆ 年度更新をし、2021年度分は、下部のボタンからリンクするようにしました（2022/2/21）。
☆ 第⑨期生の卒業論文集が完成しました！（2022/2/15）：７年ぶりです。
☆ いよいよ新学期、2022年度は、4月7日（木）から新しい代（第11期生）の演習が始まります！
【 2022年度（前期）の活動記録（木曜４限・５限，17606教室）】
今年度の大学（全体）のパンフレット「大学案内2023」の経営学部のところに、本ゼミの写真が掲載され
ました。詳細はここにあるデジタル版の72頁を参照してください。
6月２日： 3限後、研究室に戻ったら、現物（印刷版）が１部届いていました。早速、当日のゼミ（第⑧回）
で紹介しましたが、「？（ピンと来ない）」でした。前の代のことだし、当たり前でしょうか？
＊ 2022年度（前期）の日程・文献
| 講義回 | 日程 | メモ（イベント・文献など） | 備考 |
| ① | 4月7日 | オリエンテーション | ― |
| ② | 4月14日 | 『ヤバい経済学』 | 統計❶ |
| ③ | 4月21日 | 『予想通りに不合理』 | 統計❷ |
| ④ | 4月28日 | 『選択の科学』 | 統計❸ |
| ⑤ | 5月12日 | 『ヤル気の科学』 | 統計❹ |
| ⑥ | 5月19日 | 『その問題、経済学で解決できます』 | 統計❺ |
| ⑦ | 5月26日 | 『恋愛の科学（出会いと別れをめぐる心理学）』 | 統計❻ |
| ⑧ | 6月2日 | 『ずる（嘘とごまかしの行動経済学）』 | 統計❼ |
| ⑨ | 6月9日 | 『交渉の達人』 | 統計演習 |
| ⑩ | 6月16日 | 『シンプルな政府』 | 統計演習 |
| ⑪ | 6月23日 | 『卒アル写真で将来はわかる（予知の心理学）』 | 統計演習 |
| ⑫ | 6月30日 | 合同ゼミ準備（１）（文献読みとまとめ） | － |
| ⑬ | 7月1日 | 合同ゼミ準備（２）（アンケート調査） | － |
| ⑭ | 7月8日 | 合同ゼミ準備（３）（プレゼン準備）・卒論指導 | 統計演習 |
| ⑮ | 7月15日 | 合同ゼミ準備（４）（最終調整） | 統計演習 |
後期には、相関・回帰分析を扱う予定にしています。
第①回—オリエンテーション（2022年4月7日）
新年度の初回、まずはオリエンテーションの回でした。冒頭から約50分、教員の自己紹介やこの
演習（ゼミ）の２年間のスケジュールを話し、また演習（ゼミ）でやろうと考えていることを説明
しました。そのあと、演習（ゼミ）でこのあと数回に亘って読む文献集を皆で作成し、休憩に入り
ました（写真上の右）。休憩明け後には、次回以降にやってもらいたいことを説明し、その後は、
お決まりですが、自己紹介をしました（写真上の左）。11名のかたから、この演習（ゼミ）を選ん
だ理由や現在の活動や関心を聞くことができました。
最後に、来週以降の流れを確認し、記念撮影（写真下）し、第１回の演習（ゼミ）は終了。
次回以降の本格的な議論（ディスカッション）が楽しみです。次回は、ゼミ長も決めることに
なっています。なお、合同ゼミのことも話をし、京都（同志社大学）に行きたいということにな
りました！ 当該希望については、田口聡志先生に伝えておくことにします。
第②回—『ヤバい経済学（増補改訂版）』（レヴィット・ダブナー, 2022年4月14日）
「統計学の学習」の第①回目： データの表示、平均、分散や標準偏差などの計算と解釈
４年生（第10期生）と３年生（第11期生）の対面
今回から本格的な演習（ゼミ）のスタートです。最初は、『ヤバい経済学』の第１章「学校の
先生と相撲の力士、どこがおんなじ？」の議論でした（16：25まで）。小グループで議論し（上の
写真の左端とその右隣の２枚）、それぞれのグループの議論の内容や意見、疑問点をまとめました。
その後、11名全員で議論しました。初回ということで教員が司会と書記（黒板）をやったので、こ
のときの画像は残っていません。議論では、ずるやインチキ行為の起こるメカニズムとその予防・
低減のための施策などが話されました。教員としては、昨今大学でも導入されたオンラインの試験
の実態を学生さんから聞けて、たいへんためになりました。議論のあと、黒板は埋まりました（右
から２枚目の写真）。
ちょうど４限が終わったので休憩を取り、後半がスタート。前期中は、基礎的な統計学を勉強し
ようということで、全員が予習をしてきて、担当（今日はKくん）を決め、内容を確認しました。
ヒストグラム、階級値、平均、分散、標準偏差、変動係数、知識の良い整理となったようです。
なお、後半に先立ってなされたゼミ長決めでは、Kくんがゼミ長になってくれました。感謝！
17：20に４年生と交流会が始まるまで間があったため、『ヤバい経済学』の他の章から、
「子どもの成績と相関があった、相関がなかった要因」の特徴がなんであるかを分析する短い
課題を実施しました。「親がどんな人か」は影響するらしいけれど、「親が何をするか」は影響
しないことがわかっているとのことでした。
17：20から18：15くらいまで、３年生と４年生の交流会がありました。まずは、自己紹介。
その後、４年生（第10期生）のゼミ長の提案で「フルーツバスケット」をやっていました。
その時間、当該ゼミ長の質問に応えており、教員は断片的にしか見ていませんでしたが、それ
なりに楽しそうで、こういうのも「あり」なのだと感じました。50手前の教員の思考からは出て
きようがない企画です。
第③回—『予想どおりに不合理』（アリエリー, 2022年4月21日）
「統計学の学習」の第②回目：正規分布
今日は、例年と同様に、上記の書籍から第３章の「無料！」の力についてのテキストを読み、
ディスカッションしました（下の左端）。３人ないし４人の小グループのディスカッションの後、
今日も教員の司会のもと、全体のディスカッションに移りました。ここでは、内容のまとめをし
た後、各グループの議論の内容が発表され、全員で考えました。「失うものへの恐れ」、「感情
のホットボタン」、実験の内容に対する評価、高級ブランドのものが「無料！」だったらどうか、
無料にしたらよいサービスは？（例．幼児教育ー大学教育；賛否有）、無料に関する自分の体験
など、さまざまな議論ができました。気が付くと、ちょうど４限が終わりました（16：35）。
休憩後の後半では、まずは統計学習。K先生の授業により、正規分布、正規分布曲線、正規化、
標準正規分布表の読み方などを学習しました（写真下の左端）。
続いて、演習（ゼミ）の名物である経済ゲーム。単純ではありますが、戦略的な要素のある
ゲームを全員総当たりでやりました。写真上の右側は、その模様ですが、思い通りに行くこと、
行かないことがあり、盛り上がりました。
この時点で17：40。最後は、8月の同志社大・合同ゼミに向けて、チームを決め、グループ
研究が始動しました。最初の顔合わせで、どんなテーマにするかを話し合い、日程などを説明
し、18：15ころ第３回の演習（ゼミ）は終了しました。
第④回 ― 『その問題、経済学で解決できます』（ニーズィー・リスト、2022年4月28日）
「統計学の学習」の第③回目：標本調査・推定
まずは、４限を使い、文献のディスカッション（写真左端とその隣）。今日は、女性はなぜ
競争を好まないのか、あるいは競争があることによりパフォーマンスが変わらないのかにつき、
その起源を生まれつきなのか、社会的産物なのかを議論した、テキストを読み、議論しました。
文献の言い分は、豊富な実験などから「社会的産物」説ですし、われわれ全員それを理解しつつ、
どのように社会を変えていくかであるとか、現実にある女性が競争（のある状況）から抑圧され
てきた環境などにつき、さまざまな意見が飛び交いました。差別（あえていえば）は根強い、す
なわち固定化されており当たり前になっている印象であり、今年度も「？（ピンと来ない）」と
いう感想を抱いている演習（ゼミ）生も多いようでしたが、問題提起ははなしえた気がします。
議論後、黒板は埋まりました（写真上の右から２枚目）。休憩後、S先生による統計講義があ
りました（写真の右端）。今日は、統計的検定や推定の「肝」となる「なぜ標本の調査から全体
を結論付けられるのか」につき、母平均と標本平均、母分散と標本分散との関係などを学習しま
した。その後、合同ゼミに向け、以前（2014年度＝３期生）の研究発表の模様のビデオを観た
り、経済ゲームの２回目を実施したりしました（写真・下）。
最後の30分は合同ゼミの準備のためのグループ・ワーク。すぐに終わってしまい、次回以降は、
もう少し時間をとれるようにしないとと反省したところです。来週はGWのためお休み、このため
次回は5/12となります。
第５回 ― 『選択の科学』（シーナ・アイエンガー、2022年5月12日）
「統計学の学習」の第④回目：区間推定
今回も、いつも通りに小グループのディスカッションから開始。しかし、数分経ったところで、
いままさにいる「６階」が火事とのアナウンス。慌てて荷物を整理し、５階、それから１階へと
避難しました。中庭には人だかりができており、ものものしい雰囲気（上の写真右）。
その後、誤報であると伝えられて、また17号館6階に戻りました。時間を改めて議論を開始し、
今回からは司会もゼミ生が行う全体のディスカッションへ（写真下の左側）。初回は、Fさん。
どちらかといえば書記の仕事のほうがが大変なこともわかる時間となりましたが、「多すぎる選
択肢はヒトにとって最適な意思決定につながるとはいえない」と主張するテキストを読み、活発
な議論が展開されました。
男女差はあるのか、それなら選択肢がないのと比べてどうなのかなど、興味深い論点もありまし
た。40分ほど続いた議論のあとでは、黒板が埋まってました（写真下の右側）。
15分の休憩後、Sさんを先生にして統計学の学習。今回はいよいよ範囲の推定。標本を用いて
母平均のとりうる範囲の推定をするというところまできました。三つの練習問題には難しいとこ
ろもあったものの、どうにか全員が理解できたようです（写真下）。
最後の40分ほどは４年生も加わり、交流などもできました。教員としては、参加した４年生
から現状が聞けてよかったです。次回以降は、本格的に合同ゼミ（同志社大）を進めていきたい
ところです。
第６回 ― 『ヤル気の科学』（イアン・エアーズ、2022年5月19日）
「統計学の学習」の第⑤回目：t分布・統計的検定
今回は、掲題テキストの第５章「持続性と意識化」をもとに議論しました。まずは、小グルー
プの議論（写真の左端）。各々、異なった話題で盛り上がっていました。その後、今回も演習（
ゼミ）生が司会と書記（Sさん・Kさん）になり、全体でのディスカッション。ビジネスに活かす
であるとか、自身の過去の経験と照らし合わせてなど、目標の設定と達成、達成後の持続という
課題について深く考えました。国民性や性差といった要素―この代のテーマ？―に加え、このあ
と直面する就職活動にも話が及び、４限はあっというまに終わりました。写真の左から2枚目は、
この日の議論後の黒板の様子です。書くのに奮闘してくれたKさん、ありがとう！
休憩後、Tさんによる統計講座。第５回目となる今回は、いよいよt分布と統計的検定。難しい
練習問題もあり、ゼミ長のKさんに助力を請う場面もありましたが、無事に終了。昨年度と同様、
理解に困難も出てきたことから、次回以降は「問題演習」に切り替えて知識の定着を図ることに
なりました。写真の右から2枚目は、今回の統計講座の様子です。
さて、残るは30分強。とはいえ、合同ゼミまで約２か月半となり、今日こそはテーマは決めよ
うということで、いつもの３グループに分かれて研究が始まりました（写真右端）。どうにか、
それぞれの班の方向性が見えてきたところで５限が終了。参考文献の注文もあり、次回以降が楽
しみです。
第７回 ― 『恋愛の科学（出会いと別れをめぐる心理学）』（越智啓太、2022年5月26日）
「統計学の問題演習」の第①回目：正規分布（１）
第７回。今日は、『恋愛の科学』を読みました。内容（友情と愛情など）もともかく、今回の
裏テーマは、統計の復習でした。すなわち、心理尺度という概念や、その他の統計の偏差値、さ
らに統計的な有意差、相関といった用語につき、これまでの統計学習も踏まえて復習したかった
のです。いつも通りに小グループでの議論（写真左）、全体での議論（写真中）を踏まえ、今回
も活発な議論が展開されました。演習（ぜみ）生のみの議論で１限分（90分）を使い切ることは
なかなか難しいのですが、第11期生はできていて驚かされます。恋愛の地域差や恋愛スタイルと
社会的な成功の関連、さらに男女の友情といったテーマにつき、話がなされていました。
その後、休憩をはさみ、統計学の演習。今回は、正規分布の復習でした（写真下左）。
時間的には微妙でしたが、経済ゲーム（③回目）も４週間ぶりに実施。今回は、最後通牒ゲー
ムのじゃんけんあり版（じゃんけんに勝ったほうが分配案を提示する方式）でしたが、提示側の
要求が多すぎ、否認されるケースが目立ち、１位の演習（ゼミ）生でさえ「56点」（100点を分
け合った恰好のゲーム）、最下位の11位では「25点」という結果となりました。もっとも、非常
に楽しそうに全員が実施できていたので、教員も嬉しいなあと感じました。
最後の約1時間は、合同ゼミに向けたグループ研究を実施（写真下右）。徐々にテーマは決まり、
どのようにアプローチするか、また発表はどのようにやるかなどが話し合われていました。
第８回 ― 『ずる（嘘とごまかしの行動経済学）』（ダン・アリエリー、2022年6月2日）
「統計学の問題演習」の第②回目：正規分布（２）
今日は、ダン・アリエリーの『ずる』から「第８章 感染症としての不正行為―不正菌に感染
するしくみ」を読みました。まずは、小グループでの議論（写真上左）。各グループで様々な
話題が展開していました。続いて、Tさんを司会、Fさんを書記にしての全体の議論（写真上右）。
身近な話題（ゼミやサークル内での不正）や昨今の話題（不正ではないが、マスクの着用や芸能
人・政治家など著名人の不正）に関して、その感染的なメカニズムや、不正をどのようにして止
める（あるいは、マスクについてはどのようにして外す）のかなどを活発に議論しました。
明らかに善良な人間であるゼミ長の意見を聴きながら、それぞれが不正の起こる仕組みやそれ
を小さなうちに抑制する方法に関して想いを巡らせた時間でありました。４限のチャイムが鳴り、
休憩時間になっても議論は続き、16時45分、黒板は議論したことでいっぱいになりました（写
真下左）。
休憩後、統計学の演習をやるかどうか迷いましたが、やることになり、今日は偏差値や正規分
布の特徴についての復習をしました。だいぶん身に着いたようですから、次回は新しいフェイズ
に入ることにしましょう。
最後の１時間は、普段よりは少し長めのグループ研究（合同ゼミ用）。各グループが頑張って
いるので、教員は空き時間ができました。
第９回 ― 『交渉の達人』（マルホトラ＆ベイザーマン、2022年6月9日）
「統計学の問題演習」の第③回目：区間推定
今日も小グループの議論から開始（写真上）し、その後に全体でのディスカッションに続きま
した。が、カメラの電池が切れ、その後の撮影はできなくなりました。そのような教員側のアク
シデントとは関係なく、活発な議論が展開され、「中身の改善なしで相手に承諾してもらえる可
能性」を高める影響力戦略（８つ）につき、さまざまな意見が飛び交いました。戦略を知ってい
る人にも通じるのか、長期的な関係を築きたい場合にも使えるのか、さらに倫理的な問題である
とか、自身の体験―親へのおねだり、バイトの面接、ナンパ（!?）―などが話し合われました。
最後には、例年の課題もあり、交渉上手になったかどうかが試されました。司会のHさん、書
記のTくん、どうもありがとうございました。
休憩後、統計学（区間推定）、複占における生産量設定のゲーム（Uさんがトップ！）と続き
盛り上がりました。
ここで17時20分。４年生（10期生）にも入っていただき、教員（上枝）の目の前では、楽し
そうに交流が続きました。良い光景だなあ、大学教員の醍醐味だなあと感慨に耽っておりました。
写真には残せませんでしたが、目には焼き付けておきました。
第10回 ― 『シンプルな政府』（キャス・サンスティーン，2022年6月16日）
「統計学の問題演習」の第④回目：信頼区間・検定（１）… 今回は中止（6/30へ）
最初に、次（第12）期のゼミ生の募集に関し話をし、対面での個別ガイダンス（9/13）、また
対面のオープンゼミ（9/29）を決め、さらに来週の演習内でパンフレットの原稿を作ることにな
りました。ゼミ長の班のグループ研究のテーマが「色（色彩）」であり、それら研究の成果が反
映されたパンフレットになりそうです。
その後は、いつものディスカッション。どのような情報開示（の方法・規制）が社会的に
望ましい結果をもたらすのかについてのテキストをもとに議論しました。電力の利用、栄養
の摂取、自動車の購買などがテーマであり、難しいという声が漏れながらも懸命に議論して
くれました。全体のディスカッションでは、ゼミ長のKさんが司会を担当され、選択的なフ
レーミングでは、ご自身のアルバイト先の慣例（期間限定値下げも恒久的な値下げも、同じ
ように表示されるため、誤解して購入する顧客もいるかもしれない）も紹介してくれました。
全体に、情報開示にまつわる他の―開示法以外の―議論があり、たとえばそれらは虚偽の
開示であったり、開示する側の機密情報が漏れるであったりということでした。わたしは、
議論を聞いていて、「政府の規制と情報開示」であること、すなわち「虚偽」とか「悪意」
がないと想定されていること、換言すれば社会的厚生を高めることが当然に念頭に置かれ
ていることが前提であることを、改めて認識しました。サンスティーンは、企業や民間の
情報開示のことを本書で述べているのではありませんでした。
議論は、途中でのグループの討論―写真（下）の左―の「スマート開示が望ましい箇所」
であったり、就職活動における情報開示などへと続き、教員としては興味深く聞き、今日
も時間を延長し、最初には写真（下）の右のような黒板が完成しました。
休憩後は、ネットアンケートの紹介をし、本ゼミで使っている会社のものへのグループ
の登録をしてもらい、１時間ほどのグループ研究へと続きました。各班のテーマもはっき
りとし、メンバー間の話し合いが進展していました。
第11回 ― 『卒アル写真で将来はわかる』（マシュー・ハーテンステイン，2022年6月23日）
「統計学の問題演習」の第⑤回目：信頼区間・検定（２）… 今回は中止（7/7へ）
今日は、『卒アル写真で将来はわかる（予知の心理学）』から、第５章「話は中身よりも
話し方」をテキストに議論しました。まずは、小グループの議論（写真上の左と中）、その
後16時前から、全体での議論（今日は、Sさんが司会、写真上の右）。大学教員の授業評価
を題材にしていたため、各人・教員自身の経験や考えを話し合い、議論は盛り上がりました。
「熱意」の重要さ、「表出性ハロー効果」など、今後の人生にも使えそうな知見であるとい
うことは、全員の共有事項となりました。写真下の左は、議論後の黒板です（ぎっしり）。
休憩後、今日は他のコーナーをお休みにして、次（第12）期生の募集広告を皆で作成する
ことになりました。ゼミ長のKさんの司会のもと、まずは打合せ（写真下の右）。
その後、全体レイアウト（２名）、文章（６名）、画像（２名）、表（１名）に分かれて
作業しました（写真下の左）。
最終的には、写真上の右のようにレイアウトが決まりました（縦横が逆になってしまって
いるのはご愛敬ということで...）。良い広告ができ上がりそうですし、目標は１次に10名！
ここのところの上枝ゼミの１次の実績（８名→４名→５名）を考えると厳しい目標です。
しかしながら、このあともできる限りの募集活動をして、目標に辿り着けると嬉しいとこ
ろ。最後に、前期に読んだテキストの紹介のための写真として撮ったのですが、ボツになっ
てしまったもの（いわゆるオフショット）を以下に掲示しておきたいです。とっても良い写
真だとわたしは思うのですが...
第12回 ― 合同ゼミの準備（2022年6月30日）
今日は、通常の演習の議論を休止し、合同ゼミの準備に当てました。とはいえ、先週の
課題であったパンフレットも未完成であったことから、先に時間をとって素敵なものを皆
で完成させました（写真下）。１次の目標はいつのまにか15名に上がっていましたが、そ
れは現実的に無理として、昨年度よりも増えると嬉しいところ。
酷暑（都心の最高気温は３６．４℃！）のなか、休憩などしたあと、いよいよ合同ゼミの
準備。それぞれの班ごとに分かれ、議論しながらアンケート調査やプレゼンの内容を決めて
いっています（写真下）。
演習（ゼミ）時間の終わり、18時10分ころからブリーフィング。各班がどこまで進んだか
につき簡単に紹介。着実に進展し、次週にはネット・アンケートが実施できそうです。あと
約１か月後の合同ゼミの本番まで、基本的には準備に時間を使っていくことが決まりました。
第13回 ― 合同ゼミの準備（グループ研究）（2022年7月7日）
同志社大学商学部・田口先生のゼミとの合同ゼミ（8/2）まで１か月を切り、いよいよ感が
漂ってきました。今日は、最初に「プレゼンのやり方」を確認し、また田口先生のインスタ
グラムを観たあと（頑張っているなあ！と感嘆）、グループ研究に残りの時間をすべて使い
ました。途中に何かあれば教員が話を聞くのみで、今般の研究発表に関しては、教員（上枝）
は内容については介入しないことを旨としてきたため、今回もそれに倣い、静観しておりま
した。グループごとに議論が深まっていくのをみていて、教員としては頼もしく感じていま
した。
教員のほうでは、やはり合同ゼミで実施する「ゼミ紹介」を主担当することから、プレゼ
ン用の資料を作成していました。以前の日程を調べていると、今回が⑧回目の合同ゼミとな
ることが判明（2011～2016，2018、そして今年＝2022，2017と2019は教員都合により、
2020と2021はコロナ…により休止）しました。写真や「しおり」を見返しながら、懐かし
い想いに駆られました。いろいろありましたが、全体に楽しい思い出ばかりでした。
次回は、４年生に対する卒論指導があります。引き続き、３年生は合同ゼミに向けて頑張
ってくれるようです。今年度も、これからの演習（ゼミ）が本当に楽しみです。
第14回 ― TBA（2022年7月14日）
「統計学の問題演習」の第④回目：信頼区間・検定（１）
今日も、３年生は合同ゼミの準備が主たる活動。とはいえ、前期の活動も締めくくるため、
まずは経済実験（ゲーム）の第５回目（当初は6/16予定）をまずは実施（写真上の左）。その
あとは、統計の問題演習の第４回。ここまでの流れを確認し、T検定やカイ二乗検定を今回の
アンケート調査では利用するように話をしました。その後は、グループに分かれて研究。アン
ケートの回収をお願いしているネット会社からのリアクション・助言を参考にしながら、最終
のアンケートを作成したり、統計検定、パワー・ポイント資料の作成も佳境に入ってきました。
写真上の右は、某グループの写真。先週はお休みしていたHさんが来られたため、グループの
紹介写真を撮りました。なお、４年生は、ほぼ全員が進路を決め、卒論指導が本格的に始まり
ました。夏休み中は文献を解読することにあてることにし、執筆・添削の始動は９月以降とい
うことになりそうです。
第15回 ― 合同ゼミの準備（2022年7月21日）
「統計学の問題演習」の第⑤回目：信頼区間・検定（２）
前期の最終回。まずは合同ゼミの教室（17号館7階17713））が決定したためアナウンスし
ました。その後、ゼミ長のKさんから9/13（火）13：00-のゼミの説明会に関して説明があり
ました。当該イベントについては、わたしも、最初のほうには顔を出したいと考えています。
経済ゲームも今日が最終回。川越（敏司）先生の『実験ミクロ経済学』の実験12.A.を解題
した証券（株式）投資ゲームを実施しました（写真下はインストラクション）。最初に構造を
詳らかにしたため、例年あるような余りに変わった意思決定はなかったですが、バブル（ファ
ンダメンタルな期待値を超える価格での売買）はいくらか見られ、取引は白熱しました。
最終的には、ゼミ長のKさんがトップとなり、前期の全６戦のゲームは終了。総合トップは、
満遍なく好成績をあげたHさんとなりました。
休憩後、合同ゼミに向けた最終のグループ研究。アンケート調査が終わったことから、統計
的検定や全体のプレゼン資料作りに追われました。8/2（火）まであと少し、このあと試験期
間に入ることから、今日のうちに完成させたいところです（写真上）。
【過去の年度のページ（リンク）】
【以下、参考】過去12年間の歩み（延べ134名＝第11期生まで）
☆ 2022年度：４年生（第10期生，10名）・3年生（第11期生，11名）…第1次募集は「31名」応募
☆ 2021年度：４年生（第９期生，10名）・３年生（第10期生，12名）…第1次募集は「5名」応募
☆ 2020年度：３年生（第９期生，12名）… 第1次募集は「4名」応募（第２次募集は「8名」応募）
☆ 2019年度：４年生（第８期生，12名）₋ 教員が特別研究期間（サバティカル）のため新規募集なし
☆ 2018年度：４年生（第７期生， 9名）・３年生（第８期生，12名）…第1次募集は「16名」応募
☆ 2017年度：４年生（第６期生，13名・第５期生，２名）… 第1次募集は「24名」応募
・３年生（第７期生，12名）・・・青学TVの取材を受けました（１/２/３）
☆ 2016年度：４年生（第５期生， 8名）・３年生（第６期生，13名）… 第1次募集は「16名」応募
☆ 2015年度：４年生（第４期生，13名）・３年生（第５期生，11名）… 第1次募集は「25名」応募
☆ 2014年度：４年生（第３期生，11名）・３年生（第４期生，15名）… 第1次募集は「40名」応募
☆ 2013年度：４年生（第２期生，12名）・３年生（第３期生，12名）
☆ 2012年度：４年生（第１期生，12名）・３年生（第２期生，12名）
☆ 2011年度：３年生（第１期生，12名）… 新規採用により、第2次募集から開始（「12名」応募）
* 詳細に調べたところ、応募者数に誤りがあったことから、訂正しました（2022/10/15）。
** 2022年度分（第11期生）を追加しました（2023/01/12）。
Copyright © 2021 Masayuki UEEDA All Rights Researved.